新しいけど古いもの

新しいけど古いもの

Vintage British Railways Rubberized Rain Mac

Vintage British Railways Rubberized Rain Mac

 

 

 1940-1950 Vintage ALTERATION British Railways

Vulcanized Rubber Rubberized Rain Mac 

 

 

 

97年に民営化で解体された英国国有鉄道会社(British Rail)の前身の

British Railwaysが社員に支給した、マッキントッシュクロスのコート。

 

 

 

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衿の右根元にごく小さなダメージと、衿にうすく着用痕がある程度の

ほとんどデッドストックに近い状態です。

この頃のものはデッドストックでも、ラバーの硬化や剥離、脆化が

進んでいる事も多いのですが、このコートは全くノープロブレムの状態です。

 

 

 

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またミリタリーやBRの支給品の場合、何より頑丈さと防水性といった実用面を

重視する為、ゴムを挟み込む生地に厚い生地を使ったものが多く、とにかく重くて硬く

現代的な着用には不向の場合も多いのですが、その点も問題無いレベルです。

 

 

 

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マッキントッシュ独特のゴムのボヨンボヨンした生地のボリューム感や

感触は70年前のものとは思えないフレッシュさ。

ゴムの匂いも控えめで、滅多に出会えないラッキーピースです。

それでも現行のタウンユーズ仕様の物に比べると、少し厚く、少し重いのですが、

ヴィンテージのこの状態のものは、簡単に見つかるものではありません。

 

 

 

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マッキントッシュの生地は、Charles Macintoshが2枚の布の間に

ゴムを挟み込んで圧着する製法を開発し、1822年に特許を取得した事から

始まった歴史はよく知られている事と思います。

 

 

 

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ただこの頃のものはゴムが不安定で、弾性が低く、溶解したり剥離が激しかったり、

課題が多かったのです。

その後パートナーであったThomas Hancockが、1843年にゴムのヴァルカナイズ製法を確立して安定期に入り、

イギリス本国ではゴム引きだけではなくレインコートや

ステンカラーコート全般が総称としてMACと呼ばれるほど浸透してきました。

日本でステープラーがホッチキス、セロハンテープがセロテープと呼ばれるのと同じですね。

 

 

 

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このコートにはMaclellan Weather Wearと

プリントされていたのですが、調べたところ資料は見当たりませんでした。

多分バーミンガム近郊にある150年の社歴を持つゴム会社の

MacLellan Rubber Co.の関係だろうと思うのですが、実際はよくわかりません。

ミリタリーやBR向けのMACは短期間に大量に作る必要があったので、

マッキントッシュ本社1社だけでは作りきれず、

OEMで製造された物の方が数量的には多かったようです。

 

 

 

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British Railwaysがイギリス4大鉄道会社を国有化して成立したのは

1948年との事ですから、これはごく初期のもので、

試作品という事も考えられそうです。

 

 

 

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そのマッキントッシュ本体はいろいろと紆余曲折があったようで

90年代には独立性を失い、Traditional Weatherwearの傘下企業となり、

工場閉鎖に追い込まれるまで業績が傾いてたようです。

それを社員有志が株を買い取り、再独立した高級ブランドとしての

リ・ブランディングを行いました。

それはある程度の成功を収め、今日に至るのですが、

現在は2007年から、日本の八木通商の傘下となっています。

 

 

 

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BRの仕様品のトレードマークの迫力のある漆黒のMAC。

ほぼデッドストックで、真っ黒なカラーが着る人と一緒に

これからどんな風に変化していく楽しみですね。

 

 

 

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ライナーはマッキントッシュと同じく、イギリスが生んだ

高機能素材のベンタイルです。

英国空軍のパイロットが撃墜などで冷たい海に投げ出された時にも、

水の浸入を防ぐとともに内部の空気を逃さず浮力を確保して、

救助を待てるようにと考えられた生地という事は、よく知られています。

 

 

 

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長繊維綿の双糸を経緯ともに超高密度に織り上げて、外からの水は遮断して、

内部の汗や水蒸気は外に出す防水性、透湿性、通気性の三拍子に加えて、

独特のハリ感とフラットな生地の表面感といった、生地自体のテクスチャーの良さ

という四拍子を備えた独自の位置付けを確立した生地です。

 

 

 

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脇に開けられたベンチレーションのための5つのアイレットは、

実用性以外にも、マッキントッシュクロス製品ということを示すアイコンとしての

格別の存在感がありますね。

 

 

 

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ライナーサイドにもベンチレーションと内ポケットを。

 

 

 

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ゴムをボンディングしたマッキントッシュクロスの面白さは、

防水性や生地独特のボリューム感の他に、ボンディング(貼り合わせ)された

ことで生地の切断部がほつれない(ほつれにくい)面白さがあります。

 

 

 

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このコートではこのマッキントッシュクロスの「ほつれない」特性を

活かして、裾と袖口や前端を切り放しにして、

この生地だからこそのシャープなエッジの面白さと、ボリュームと迫力のせいで

重く見えがちな印象に軽さを加えています。

 

 

 

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ライナーのベンタイルも裾と前端をボンディングして切り放すことで同じ効果を持たせるとともに、

袖口はハンドステッチのみの、ほつれていく面白さを取り入れました。

 

 

 

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残っていた紙ラベルと製造者のプリントの一部を取り入れたラベル。

 

 

 

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ボタンには何層にも色を塗り重ね、着込んで行くたびに味わいが深まる一手間をプラス。

 

 

 

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このタイプのコートは、今では散見する程度にまで少なくなってしまいました。

もともと雨や雪がつきものの中で作業するスタッフのために

支給されたものですから、かなり着込まれていたり、ゴムの硬化や剥離が見られたり、

汚れが激しかったりするのが標準です。

さらにそれらのほとんどが、生地厚がもっとある重く、ゴワゴワしたものばかり。

それでも見つからないようになりました。

これだけコンディションの良いものは、本当に稀有な存在です。

 

 

 

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そのままのヴィンテージでは作れないモダンなスタイルと

新たに作られたコンテンポラリーな物には無い時を経た深み。

その両方を兼ね備えた1着が

ヴィンテージにも新しい服にも、作り出せないその人自身のスタイルを創り出します。

 

 

 

サイズ 2(M相当 )
肩幅 = 40cm 

バスト= 54cm (脇下)

袖丈 = 62 cm 

着丈 = 103cm 

イギリス/日本製
フロントファブリック  ボンディング マッキントッシュクロス                        コットン/ラバー
バックファブリック   ベンタイルコットン                                 コットン 100%
ボタン         ペイントボタン&古布くるみボタン 

 

 

STOREへのリンク

 

 

1940-1950 Vintage ALTERATION British Railways Vulcanized Rubber Rubberized Rain Mac 

 

[ALTERATION By Manure Of Drawers] Sold out

 

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