1950-1960 Vintage ALTERATION British Tweed Over-coat “CROMBIE” of Scotland
スリークォーターレングスのノッチドラペルのコート。
チェスターフィールドコートという名前で知られ、
高級、上質、フォーマルといった大人なワードがぴったりのコートですが、
スキンズにも愛用されていたことが示すように
完成されたスタイルがある故に、着崩す懐の深さの楽しい1着です。
19世紀の中頃にこのコートの名前の由来となった
チェスターフィールド伯爵が仕立てた原型は、ノッチドラペルでセットインスリーブ、
前たてはフライフロント、ウエストのフロントポケットはフラップ付で
上襟にはベルベット( ! )が使われていて、さらにライニングは燃えるような赤( !!! )っていう、
かなり洒落のめしたエレガントなスタイル。
その最初の1着が仕立てられた時に選ばれた生地が
1805年創業の「CROMBIE(クロンビー)」のもので、みんながそのコートと
伯爵のスタイルと生地に憧れ、真似をしたことから
「チェスターフィールドコート」は「クロンビーコート」とも呼ばれ、
英国でマッキントッシュがレインコートの総称になっているのと同じように
スリークォーターレングスのノッチドラペルのウールコートの
総称が「クロンビーコート」と呼ばれるほどポピュラーな存在に。
英国紳士のダンディズムの結晶のようなオーセンティックかつ
クラシカルでありながら現代にしっかり馴染むフォルム。
大ぶりなバッファローホーンのボタンは、オリジナル。
ちからボタンはアンティーク布のくるみボタンです。
自然なウエストのシェイプから裾に向かう緩やかなラインは
ボリュームのある生地の重さを全く感じさせない完璧なバランス。
立てたバランスも美しいボリュームのある衿。
「ブリティッシュ・ウォーム(英国の暖)」と呼ばれる英国の厳しい冬を
受け止めるしっかりとした風合いと美しさの理想的な両立した形がここにあります。
新たに作った内ポケットを縁取るクラシックツイードとハンドステッチ。
厳選されたウールの品質の高さが世界的に認められ、
英国のアイコニック・ブランドとして君臨し続けている「CROMBIE」の
ブランドを体現する上質な生地は、全く古さも重さも感じさせません。
上質なウールであえてざっくりした糸を紡ぎ、グレー、ブルー、
チャコール、ラスティブラウン、ブラック、オフホワイト等、
様々なカラーを織り交ぜた複雑な深みを持つ生地。
単調なヘリンボーンとは一線を画す現代にも通用する
70年前の英国の粋の結晶です。
キュプラの裏地を取り除き、イギリスが誇る防水防風素材のベンタイルで再作成。
全体にさらに張り感やボリューム感を与えるとともに、
表地とのコントラストの面白さと、Vintegeにつきまとう不潔感を解消し、
清潔で明るくモダンな表情が加わりました。
時間と手間のかかるブランケットステッチでの裏地のライニング。
あえて選んだフラックスに近いラスティックなリネンコードが
特別な1着を彩ります。
年月を経て輝きを増し、魅力的で独特な表情を見せるこのコートの
パッドの入った肩や太い袖を調整し、クラシックながらも現代的な
フォルムの1着に。
ライニングの背中心に入ったゆるいハンドステッチが
言葉のいらないニュアンスを醸し出します。
生地の洗い加工によって不規則に発生するシュリンクが作る、
デザインやパターンでは生み出せない計算された計算外の味わいが、
上品かつコンサバなコートに新たな表情を加えました。
ウエストのポケットもフラップ裏と袋布をベンタイルで
作り変え、さらに軽快なイメージに。
しっかりした生地の重く見えがちな裾を軽く見せ、動きを感じさせる
深いスリットをさらに彩る、裏地のコントラストとハンドステッチ。
200年を超える歴史に基づき、永年に渡り王室や政治家、俳優、
テーラー達から寵愛を受けるコート。
チェスタフィールドコートと呼ばれる数多のコートの中でも
他を大きく引き離す堂々とした佇まいと、現代性の融合した
ただの古着であることをやめた「古くて新しく、新しいけど古い」1着です。
サイズ 2(M相当 )
肩幅 =43cm
バスト=54cm(脇下)
袖丈 =61 cm
着丈 =95cm
イギリス/日本製
表地 スコティッシュツイード“CROMBIE”社製 ウール100%
ライナー ベンタイルコットン コットン100%
ボタン バッファローホーンボタン(オリジナル)
STOREへのリンク
1950-1960 Vintage ALTERATION British Tweed Over-coat “CROMBIE” of Scotland
[ALTERATION By Manure of Drawers] SOLD