1940-1950 Vintage French Chore Work Worker Stripe Pants by “Le Mont St. Michel” with Suspenders
生地にも着込まれた風合いにも、今では不便で不要なディティールにもなんとも言えない味のある、そんな良さが残っていた頃の1本です。
日本でフランスのワークウェアといえば1935年創業のDANTON や1921年創業のVETRAがポピュラーなブランドですが、両者とも最近はライセンス生産による日本企画が増えすぎてどんどん薄っぺらな物になっていくのが悲しいところです。
“Le Mont St. Michel”はこの2社よりもさらに古い1913年創業の老舗ワークウェアブランドですが、こちらも世の趨勢には抗えず、現在ではお上品なフレンチカジュアルといった現代的なファッションブランドとなってしまいました。
Mackintoshがコーティングナイロンやゴアテックスにその座を奪われ、軍、鉄道、警察などの大口顧客を失い衰退し、ファッションに活路を求めたのと同じく、老舗ワークウェアも生き残るための変革を求められたのです。ワークウェアに求められる合理的なデザインと素材の機能性はどんどん進化を続けていますが、ファッションとしての味わいや趣は退化していく一方です。
ブルーのコットンモールやフレンチサージ、ハウンドトゥースと並んで、フランスのヴィンテージワークを代表するマルチストライプ。濃淡のグレーの糸やソルトアンドペッパーのメランジ糸を組み合わせたストライプの複雑な色合いは、今では見られない奥深い趣があります。
ポケット口の小さなダメージには、年季を感じさせる様々な生地のパッチを当てました。当て布の上からステッチやミシンをかけたりせずに、ブラインドステッチで縫い付けるフランス流の補修です。
ポケット、ウエストベルトを全て解体し、裏地や袋布を新たに作り清潔感とアクセントを加えてこそのALTERATIONです。特にポケット周りはほとんどを作り直しました。
サスペンダーもVintageのフレンチワークのSalt&Pepper生地から作ったもの。
深めのライズをサスペンダーで吊って履くスタイル以外にも、ベルトループを付けましたのでベルトで絞るスタイルも。
プラケットの錆びたフックにも味があります。
錆びたメタルやベークライト、バッファローホーン、レジンなどの入り混じったボタン。懐中時計の時代の必需品のウォッチポケットの袋布も作り替え。
ゆるくテーパーしたゆったりとしたシルエット。裾裏にはラスティックコットンのトリミングと、さらにその布の擦り切れにあてがったパッチ。
個性を際立たせる存在感がありながら、履きやすいシルエットとシックな色合いで、いろんなコーディネイトを楽しめる1本です。
サイズ △(フリー )
ウエスト =92cm
ヒップ =110cm
総丈 =91cm
股下 =66cm
わたり幅 =30cm
裾幅 =21cm
サスペンダー 85cm~105cm
フランス/日本製
フロントファブリック=ソルトアンドペッパーストライプ コットン100%
ポケット袋布、裾見返し、ウエスト見返し、股あてなど ラスティックコットン/コットン100%
サスペンダー = ソルトアンドペッパーツイル+ラスティックコットン+レザー
ボタン = ヴィンテージボタン(バッファローホーン、メタル、レジンなど)+古布包みボタン
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1940-1950 Vintage French Chore Work Worker Stripe Pants by “Le Mont St. Michel” with Suspenders
[ALTERATION By Manure of Drawers] SOLD
http://nestofmanure.base.ec/items/8580175