1950-1960 Vintage ALTERATION British Tailor-made Tropical Chalk Stripe Jacket
大事にされ愛着があったからこそ、捨てられずに眠っていた誰かの箪笥の肥し。60年ほどもの長い時間を過ごしてきた英国仕立てのジャケットをAlterationした1着です。
グレイッシュなディープブルーにグレーのストライプという控えめな配色のストライプは、英国紳士のイメージが形になったような知的で落ち着いた印象です。
高めのノッチと小さめのラペル、タイトなVゾーンの60年前の仕立てとは見えない今の着こなしに十分にフィットするバランス。この一着は、1950年代のものとしては極めてモダンな部類に位置するものだと思います
小ぶりなラペルはこの頃のものとしては珍しい細さです。少し高めのゴージの上2つかけがレギュラーでしょうか。衿を立てて、止められるようにノッチに作ったホールで上1つかけでスマートに着こなしても良さそうです。
そこかしこに残されていた長年の愛着の証には、配色を控えつつ針を刺し、意図せぬ時間の偶然を飾りました。
前身頃のヘムに丸みを加え、肩のフォルムを調整し、コバのステッチを全て解いて、ヘムにふくよかな柔らかさを持たせ、ラスティックコットンのライナーを全て手でまつり付けて、空気を含むふくよかな表情にALTERATIONしたジャケットです。
手仕事だからこその変則仕様のベントや切羽は、手縫い皺も美しい柔らかな仕様です。袖は幅を調整するとともにに切羽を作り、着こなしの変化の楽しさが何倍にも広がる表情を加えました。
内ポケットのトリミングはフランスのアンティークベッドリネンです。
元からあったボタンホールも糸を解き、全て手でかがり直したハンドホールです。キュプラのライニングと取り替えた、ラスティックなコットンブロードは、適度な張りとシワ感が有り、インドで織られた素朴な糸の表情が魅力です。手でまつりつけたライナーの生地感と色のコントラストと清潔感。柔らかな縫い皺は、手仕事ゆえのふくよかさ。
持ち主の残滓や埃が残りがちなポケットの袋布は全て作り直し、フラップ裏も取り替えたポケット。
あえて縮率の違う裏地を縫い付けてから洗って縮ませる事で生まれる計算された計算外の「しわ」と「たるみ」と「つり」が作り出す崩したフォルムの作る普通だけど普通じゃないシルエット。
このような貴重なヴィンテージに出会い、サイズが合っても、そのままでは大きな肩パッドがついていたり、芯がカッチリしすぎていたり、袖が太すぎたり着丈が長すぎたりと、今に合う気分は難しいもの。
現代では再現不可能なものを、ただ「希少で貴重で古いもの」という魅力だけではなくヴィンテージの持つものを、現代的な着装や感覚と融合させた、流行りじゃないから廃れる事の無い、古いけれども古びない1着です。
サイズ 1(44-小さめ46相当 )
肩幅 =39cm
バスト=49cm(脇下)
袖丈 =59 cm
着丈 =71cm
英国/日本製
表地 ウールトロピカル チョークストライプ ウール100%
ライナー ラスティックコットン コットン100%
ボタン バッファローホーンボタン(ランダムチョイス)
アンティークファブリックの包みボタン
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1950-1960 Vintage ALTERATION British Tailor-made Tropical Chalk Stripe Jacket
[ALTERATION By Manure of Drawers] ON SALE