1950-1960 Vintage ALTERATION French Chore Work Worker TERGAL/COTTON JEAN Jacket
この頃の最新素材のTERGALとコットンの混紡のJEAN生地。軽く柔らかでありながら丈夫な生地は、フランスの労働着の定番のサージとはまた違った味わいがあります。
随所に残る着込まれた擦り切れやダメージが、このジャケットの辿ってきた時間を色濃く映し出しています。
縫い代をハンドで止めたステッチが表情をさらに深めます。
解体する時に穀物片がポケットの底や見返しの隅に付いていた事から、都市部の労働者の物というよりは、周辺部(=田舎)の農夫や下働きに就いていた人達が着ていた物なのだろう思います。
一度取り外し、裏をつけて2重にしたうえで、内側を手で掬い縫いして身頃に縫い付ける事で、丸みとふくよかな質感のあるフォルムにし、フラップを新たにつけたポケット。
ボタンはデッドストックのレジンボタン。濃淡2色のグレーの組み合わせと、ユニークなデザインがモダンな表情のボタンです。
ヴィンテージのフレンチワークならではのフラットなカーブの強い襟を、スタンドカラーに変更しています。ボタンホールは解体時に一旦全て糸を解き、 リネン糸でかがり直したものです。
ライナーの手縫ならではの縫い皺が、ふくよかな表情を作ります。
防水、高発汗、強靭、難燃。素材はどんどん高機能になり、形も運動性や作業効率を追求したものへと進化を続けてきたけれど、ファッション的には退化しているに違いないワークウェアの世界。
昔のフランスのワークウェアは、「 ファッション 」 と対極の位置にあるはずの「労働着」が、様々なメゾンやデザイナーのお手本となり続ける、単なる労働着を超えた存在です。
この服が働く人達のものであった事と、長い時間と愛着、愛用を示す全体各所の擦り切れ、破れ、穴あきは、刺し子、ダーニング、パッチなど様々な方法で飾られた、このジャケットの履歴証明です。
綺麗な曲線を描く袖は、立体的なパターンの良さが生きるフランスの仕事着ならではのもの。元のカフスを外し、開きの位置と変形のウイングカフスへ変更した袖口。
フォルムや着丈を変更したタイトなシルエット。フロントヘムに作ったカーブと倍以上に増やしてずらりと並ぶボタンホールが、クラシックでありながらモダンな表情です。手仕事の温っぽさを打ち消したミニマルな顔立ちが古いけれども新しい。
経てきた時間を映す陰影と、ふくよかな皺を纏う1着。新たに作られた服には手に入れられない、VINTAGEの魅力と風合いが今と結びついた1着です。セピア色の写真の世界を懐かしむだけの服とは一線を画しています。
サイズ 2(S~M相当 )
肩幅 =45cm
バスト=50cm(脇下)
袖丈 =58 cm
着丈 =69cm
フランス/日本製
表地 TERGAL/COTTON JEAN 混率不明
ライナー ラスティックコットン コットン100%
ボタン デッドストック フレンチレジンボタン&
アンティークファブリックの包みボタン
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1950-1960 Vintage ALTERATION French Chore Work Worker TERGAL/COTTON JEAN Jacket
[ALTERATION By Manure Of Drawers] SOLD