1950-1960 Vintage French Manufacture “toile Dickson” Cotton Canvas Hunting Jacket
フランスはヨーロッパの中でいちばんの狩猟国です。ジビエを楽しむ文化を根底に持つフランスでは、プロの猟師だけではなく、狩猟を多くの人々が趣味として楽しんでいます。
フランスではレジャーやスポーツとしてのハンティングは、サッカーに次ぐほどの人気を持つ競技だと言われています。狩猟免許を持つ人数が120万人以上(ほとんど男性)というのは、狩猟免許取得資格のある、16歳以上のフランス男性の約5%に相当し、サッカー愛好者の220万人に次ぐ人数で、テニス愛好者の110万人よりも多いのです。
以前は生活の糧を得るための仕事として猟をする猟師以外にとってのハンティングは、貴族などの特権階級と裕福な層の楽しみであり贅沢な遊びでしたが、現代では幅広く楽しまれています。
元の持ち主の長年の愛用の痕跡。元々のベージュの着込まれ、洗われ、日に晒された枯れた色合い。フランスのハンティングジャケットの一般的なパッチ&フラップのポケットのうち、左胸がフラップ付きのセットインポケットになった珍しい形。
緊密に織り上げられた生地が、擦り切れ、くったりするまで使い込まれた、本物の時間だけが作り出せる味わいの深さ。
ダメージへ新たに施したdarningとpatch。魅せる繕い。
フラップの裏地を取り替え、ポケットも解体して裏に生地を張って作り直しています。解体するためにステッチされていた糸を解いた跡に残った、生地の元々の濃い色の部分が、まるでそこにステッチがあるかのようなラインを描きます。
動物のモチーフが浮き彫りで象られた金属のボタン。ボタンホールを作って増やし、倍の数が並ぶボタンは、あえて様々な素材と、いろんな動物のモチーフをランダムに選んで付けています。
少し塗装が剥がれたり、サビがあったり、色がくすんだりするボタンには、このジャケットと同じように、長い時間の痕跡が刻み込まれています。
アクションプリーツと脇の可動域を大きくするピボットスリーブ。銃を構える際の腕の動きを妨げないために計算されたハンティングジャケットならではの工夫。アクションプリーツが開きっぱなしにならないように内側で引っ張るゴムも伸び切っていた物を新たに付け直し。
背中へアクセントとして入れたリネンのステッチワーク。vintageのリネンコードを一針一針丹念に刺して十字のモチーフを描きました。
破れてしまっていたゲームポケットを、Rustic Cottonで新たに作り替え。
フランスならではのテーラードの基本に則った立体的なパターンで仕立てられたジャケットは、ハンティングの為につくられた機能性だけではなく、フランスのエスプリ精神と美しさと力強さに溢れています。
オリジナルのライニングを生成りのRustic Cottonに変更し、ヴィンテージの重いイメージを中和して、清潔でモダンな印象と着込まれた風合いを両立させたジャケットになっています。
襟の裏地をインディアインクで染めたアンティークリンネンに変更しています。
フランスのヴィンテージウェアとして人気の高いハンティングジャケット。年代とコンディションのバランスの良いものは年々希少になり、どんどん高額になり続けています。
ライナーの取り付けと裾まわりの手の仕事。硬い生地を一針一針、丹念に縫い止めたステッチの手仕事ゆえの自然な乱れは豊かな趣を与える時間の結晶です。
ベーシックでありながらどこかモダンな佇まい。そんな、古いだけ、新しいだけでは、出来ないことができる服。
服に骨董的な価値だけや、自分を高く見せる値札の役目を求めない人達の為のただのビンテージをやめた服。
サイズ 2
肩幅 = 48 cm
袖丈 = 59 cm
バスト= 60cm(脇下)
着丈 = 68cm
フランス/日本製
Outer Fabric = Cotton Canvas / Cotton 100%
Lining Fabric = Indian Rustic Cotton Broad Cloth/ Cotton 100%
Button = Vintage Animal Relief Button (Random Choice)
& Antique Fabric Covered Button
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1950-1960 Vintage French Manufacture “toile Dickson” Cotton Canvas Hunting Jacket
[ALTERATION By Manure of Drawers] SOLD