1940-1950 Vintage ALTERATION British Balmacaan Coat
コットンとナイロンの交織のツイルに
チェック柄がプリントされた希少な生地のコートです。
張りとシワ感が程良く、ゆったりした分量と丈も魅力的です。
フラットで衿腰が低く、カーブの強めの衿。
厳密な違いは分かりにくいのですがステンラーではなく
やはり、英国伝統のバルマカーンカラーと呼びたい
クラシックな表情が漂います。
1935年にデュポン社が発明したナイロンは、
ストッキングの発売でブームを巻き起こしたとはいえ
1940年代には、まだまだ発売されたばかりの希少な素材でした。
衣料に使われたのは1945年のエアフォースの「L-2」が初めて。
40年代後半にもそれほど身近な物ではなく、
1950年代でもナイロン100%のブルゾンが
レザーと同程度の価格で販売されていた程、高価な生地だったようです。
濃く深いグレーがかったグリーンのコットンの経糸に
カーキのナイロンの緯糸で織られたツイルは
そのままでも複雑な色合いと、深みのある光沢がとても魅力的。
その上にグレンチェック状の柄がプリントされた生地は
とても斬新でモダンな発想によったもの。
チェックやストライプといった織り柄をプリントで表現した
現代には望みようのない魅力が宿る当時の最新のファブリックです。
ダメージをかがって飾ったステッチや、旧いボタンホールを覆ったパッチは
この服の経てきた時間を示す刻印です。
裏地と表地の縮率差が生み出すしわ、たるみ、つり。
計算された計算外の面白さが生きる個性的なシルエットが踊ります。
ステッチを解くことで、自由を取り戻して
ねじれ、よじれ、巻き込んでふくよかにくねるヘムの語るもの。
作り変えたフラップの裏とポケットの袋布や、
ライナーはイギリスが生んだ60/2のベンタイル。
空気を孕んで表地と裏地が作り出すのは、質感あふれる豊かな表情です。
鈍い光沢のバッファローホーンのボタンもデッドストックです。
フランスの納屋から出てきた古布で包んだボタンを力ボタンにして、
ナチュラルな麻糸でしっかり手付けした味わいが滲みます。
キュプラをベンタイルに取り替えて、
張り感とボリュームとコントラストを強めたライナー。
手でまつった縫い皺や、ポケット周りのハンドステッチが作る
ふくよかな皺には、手だからこその魅力が詰まっているはず。
そのままのヴィンテージには無い味と、
今作られた服には無い深み。
両方兼ね備えるための長い時間と、
手の仕事が作る
古くて新しいスタイルを。
サイズ 2(M相当 )
肩幅 = 40cm
バスト= 52cm(脇下)
袖丈 = 60 cm
着丈 = 98cm
イギリス/日本製
表地 交織ツイル+プリント コットン×ナイロン
ライナー 60/2ベンタイル コットン100%
ボタン バッファローホーンボタン(デッドストック)
アンティークファブリックの包みボタン
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1940-1950 Vintage ALTERATION British Balmacaan Coat
[ALTERATION By Manure of Drawers] SOLD
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