新しいけど古いもの

新しいけど古いもの

1950’s Vintage “Sapeurs Pompiers de Paris” Leather Jacket

1950’s  Vintage  “Sapeurs Pompiers de Paris”  Leather Jacket

 

1950-1960 Vintage ALTERATION  “Sapeurs Pompiers de Paris” French Fire Fighter Leather Jacket

 

 

 

1950年代のパリ消防旅団のレザージャケット。現代の機能性最優先の仕事着が捨て去ってしまったフランスならではの良さがたくさん詰まった1着です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皮は火がついても強く燃える事が無く、さらに水を含ませれば炎に包まれても燃えにくい特徴を持っています。このレザーの難燃性という特性と、食用の副産品として牛皮が大量に流通していて、とても身近な素材であるというユーティリティーの高さから、フランスやドイツでは現在もレザーが消防の制服に採用されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皮は日本でも江戸時代の火消しの陣羽織として、火の粉から身を守ってくれる、心強い素材として使われていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

背中にハギのあるものが多い中で、この1着は大きなパーツを接がずに1枚で取った贅沢な作り。しっかりした皮質のレザーは適度な厚みがありながらも柔らかく、質感の伝わる鈍い光沢が心を揺さぶるたくましさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1955年のパリ消防旅団(Brigade des sapeurs-pompiers de Paris(BSPP))のサプライヤーのポスターに、同じ型のジャケットを着た消防士が描かれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このポスターには、使っているのが純正フランス産のクロム鞣しの皮である事が書かれ、それを着た逞しい隊員の姿が描かれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラウンドしたパターンの襟周りの表情は、フランスのヴィンテージならではの独特の雰囲気が漂います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

消防旅団の襟のエンブレムが全体を引き締めるポイントであり、渋いアクセントになっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フランスならではのテーラードの基本に則った立体的なパターンで仕立てられたジャケットは、プロフェッショナルの為につくられた機能性だけではなく、フランスのエスプリ精神と美しさと力強さに溢れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボタンはオリジナルのブラックのホーンボタンに色を塗り重ね、剥がれていけば様々な表情を作り出すひと手間加えたボタンです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリジナルのチェックのブランケットライナーを未晒しのVetile Clothに変更し、ヴィンテージの重いイメージを中和して、清潔でモダンな印象と着込まれたレザーの風合いを両立させたジャケットにALTERATION。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

英国が誇る防水防風素材のVetile Clothは、英国空軍のパイロットが撃墜などで冷たい海に投げ出された時に、水の浸入を防ぐとともに内部の空気を逃さず浮力を確保して、救助を待てるようにと考えられた生地という事は、よく知られています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長繊維綿の双糸を経緯ともに超高密度に織り上げて、外からの水は遮断して、内部の汗や水蒸気は外に出す防水性、透湿性、通気性の三拍子に加えて、独特のハリ感とフラットな生地の表面感といった、生地自体のテクスチャーの良さという四拍子を備えた独自の位置付けを確立した生地です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この長繊維のコットンは全世界の綿の総収穫量のうち、わずか2%しか取れません。だからVetile Clothは高価で希少で、生産できる工場も非常に限られています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オーナーの名前が記されたオリジナルのレザー仕様のポケット口を活用し、袋布をRUSTIC COTTONに取り替えて赤のリネン糸のハンドステッチでとめつけた内ポケット。ラベルにあるGallin社は1946年にリヨンで創業され、今では消火服から消防車まで、総合的に長く手がけているフランスの会社です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

袖口とヘム、裾などライナーの端部を切り放しにしたデザインはジャケット全体に動きと軽さを感じさせ、着込むほどに変化していくこれからも育つVintageです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Vetile Clothのライニングの取り付けと裾まわりの手の仕事。硬い生地を一針一針、丹念に縫い止めたステッチの手仕事ゆえの自然な乱れは豊かな趣を与える時間の結晶です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベーシックでありながらどこかモダンな佇まい。そんな、古いだけ、新しいだけでは、出来ないことができる服。服に骨董的な価値だけや、自分を高く見せる値札の役目を求めない人達の為のただのビンテージをやめた服。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイズ 2(S~M)

ゆき丈=83 cm(ラグランスリーブ)

バスト=48cm(脇下)   

着丈 =78cm

フランス/日本製

表地    = French Cow Hide Leather / Leather                         

ライニング = Ventile Cotton Cloth / Cotton 100%

ボタン   = Painted Buffalo Horn Button

+Antique Fabric Covered Button

 

 

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1950-1960 Vintage ALTERATION  “Sapeurs Pompiers de Paris” French Fire Fighter Leather Jacket

[ALTERATION By Manure of Drawers]  SOLD