1930-1940 Vintage French Tailor made Light & Soft Serge Slit Cuff Jacket
生地の上質さが伝わる軽く柔らかなサージのジャケット。2つの大戦の狭間の不況に喘いでいた頃のフランス生まれでありながら、スリットカフの袖口や、台場仕立てを取り入れたオーナー遊び心と職人の技が注ぎ込まれたモードの国フランスならではの1着です。
ウエストにシェイプを効かせた、このころならではの美意識が注がれた、コンパクトなフィット感。広いラペルと、タイトでシャープなVゾーンは、男性的な力強さを感じさせ、短めの丈と丸みを帯びたシェイプに変更したヘムのラインはクラシックな表情を醸してくれます。
このジャケットのジャケットの抜きん出たスタイルを決定づける特徴的な袖の仕様。スリットを作りそのスリットを拝み止めにするようにボタンを取り付けた袖口。本切羽や開き見せとは全く異なる表情を作り出した粋な仕立ては、80年も昔に作られた物とは思えません。
もう一つのオーナーのこだわりと、職人の腕の見せ所の内ポケットのお台場仕立て。生地も芯も仕立ても軽さと柔らかさを求めたイタリアで、柔らかいが故の型崩れと強度不足を補う実用面と、生地が余分に必要になり職人の手間がかかることでの高級感、見えない部分へのこだわりの主張といったお洒落心を満たす仕立て。
深いブラックのシックな印象のソフトでしなやかな生地と、袖のエレガントとも言える作りとは裏腹に、タフな着用感がこのジャケットが単なるお洒落のための外出着では無く、普段着も仕事着を兼ねていたことを物語ります。上襟や右胸、脇にかけてのハードなダメージへ施したdarningが、この頃の暮らしを飾ります。
手かがりの衿周り、その他随所に加えた手の仕事。作り替えたポケットの袋布は、長年溜まってこびり付いていたた正体不明の埃を除き、アクセントを与えます。
ダメージを飾るパッチ。丹念に縫われたヘムのハンドステッチの作る陰影が表情を加えてくれます。
裏地と表地の縮率差が生み出すしわ、たるみ、つりが作る計算された計算外。絞られた腰の高い位置から深く切られたセンターベントの作る力強く繊細な後ろ姿。
フラップ裏やポケット袋布をラスティックコットンにとりかえて、コントラストと動きと清潔感のある豊かな表情。
手仕事だからこその、手縫い皺も美しい柔らかな仕様です。
キュプラのライニングと取り替えた、ラスティックなコットンブロードは、適度な張りとシワ感が有り、インドで織られた素朴な糸の表情が魅力です。
流行やブランドや値段の多寡に惑わされない価値観を持った方々の
その人自身を魅せる衣です。
サイズ 2（46-小さめ48相当）
肩幅 ＝42cm
バスト＝50cm(脇下)
袖丈 ＝63 cm
着丈 ＝73cm
フランス／日本
表地 ウールサージ ウール100%
ライナー ラスティックコットン コットン100%
ボタン オリジナルのヴィンテージメタルボタン（シルバー）
ヴィンテージメタルボタン(ブラック)
アンティークファブリックカバーボタン
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1930-1940 Vintage French Tailor made Light & Soft Serge Slit Cuff Jacket
[ALTERATION By Manure of Drawers] SOLD
