新しいけど古いもの

新しいけど古いもの

Vintage French Old Tailor-made Wool Barathea Coat

Vintage French Old Tailor-made Wool Barathea Coat

 

1930-1940 Vintage French Old Tailor-made Wool Barathea Coat

 

 

 

ボリュームのある生地の、90年の時間を感じさせないコート。第1次世界大戦から解放されて間もない頃のフランスで作られた、モード発祥の地フランスのエスプリとファッションの底力がつぎ込まれた1着です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生地は非常にボリュームのある変形のBaratheaです。バラシア組織という特殊な織組織の、畝織、斜文織、斜子織が組み合わさった織物。通常は礼服などに用いられる光沢とドレープの美しい梳毛生地を、通常の3倍ほどの厚みに織り上げた生地。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左右の綾織が織りなす粒のように見えるブークレ状の表面は、光沢がありかつ温かみのある表情。生地は肉厚でも、柔らかくニットのような弾力と伸縮性を持っている重さを感じさせない暖かい生地。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モダンな表情を持つ生地と、たっぷりしたフォルムの魅力溢れるコートです。フランスならではの味のある生地と立体的な仕立ては、かっちりとした男性的なテーラーワークとはまた違った良さに溢れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たっぷりとした身幅から裾に向かって緩やかに広がるシルエットは、ナチュラルな肩とのバランスの対比がユニークな味わいを深めてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラットながらもボリュームのある衿は、立体的なパターンが作り出したフランスならではのもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この頃らしいしっかりとした芯を取り除き、肩のパッドを外し、今着る服になるためのALTERATIONを行っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

汚れ破れ擦り切れていた古いキュプラの裏地と取り替えた、ラスティックなコットンブロードは、適度な張りとシワ感が有り、インドで織られた素朴な糸の表情が魅力です。

 

 

 

 

 

 

手でまつりつけたライナーの生地と色のコントラストや手縫いの縫い皺の作るふくよかな皺が、古着にまとわりつく不潔感を消し去り、さらに古着につきまとう重い印象を払拭し、現代的な印象へと変化させてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

経てきた年月の証の小さなダメージ。それを隠すのではなく、繕いを魅せる為のdarningやpatch。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘムを軽くするために表地から浮かせてつけたライニングの裾。適度なボリュームを持たせるために深い見返しをつけ、ハンドステッチでアクセントを添えています。

 

 

 

 

 

 

ライニングを縫い合わせる手仕事によるブラインドステッチ。ミシンで縫えば数分の仕事に、その十数倍の時間をかけることの意味がきっとあるはず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

着込まれ、働くことを経た事で得た細かなダメージの補修の彩りは決して加工では再現することのできない、創造性を持つ時間を映す痕跡です。細かなピッチのステッチで縫い留めたpatchや糸を刺したdarning。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解体した時に顔を出した裾や縫い目の裏側の埃と一緒に、長い年月がこびりついたポケットの埃も全て取り除きます。ポケットの袋布はラスティックコットンで作り替え。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2つの内ポケットはラスティックコットンの裏貼りをつけ、内縫いで縁を浮かせた膨らみのある表情のポケットに。

 

 

 

 

 

 

オリジナルの状態よりも間隔を狭くして数を多くしてボタンを配置。こうしたことで、フォルムの変化などさせなくても、コートにモダンな表情が加わります。もとからあったボタンホールも糸を解いて、新たに作ったボタンホールと揃えて同じリネンコードを使って手でかがりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボタンは英国の1950-1960年代のVintageのデッドストックです。通常に見られる角のボタンのほとんどは水牛の角から作られているもので、主としてアジア圏の水牛の角をアジア圏で加工したものです。このボタンは、英国の有名紳士服ブランドの注文により特別に作られた、英国の牛(ヘレフォードやアバディーンアンガス)の角を使って英国で作られたものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

4-6mmという厚み、裏側の皮付き仕上げ、ブラウン、ブラック、乳白、透け感のあるベージュと濁ったベージュなどが自然に入り混じった角の色合い、27mmという大きさ、モダンな印象をも感じさせる、間隔が広く大きな穴の4つのボタン穴、丸く切り出した形を粗く削っただけで素のままの表情を活かした風合い、どこを取っても迫力と良さしかない60年以上も前の貴重で珍しい逸品のボタンです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

衣服は骨董的な価値を求めるものではありません。その時、その時代の「最新」を積み重ねて今に繋がる輝きを、現代的な着装や感覚と融合させ「古くて新しく、新しいけど古い」ものとして昇華させた、世界に1点だけの存在を楽しんでいただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイズ 2

肩幅 = 45cm

袖丈 = 58cm 

バスト= 55cm(脇下)

着丈 = 99cm

フランス/日本製

表地   = Wool Barathea  /    Wool100% 

ライナー = Indian Rustic Cotton Broad Cloth  /    コットン100%

ボタン  = 1950-1960 Vintage British Cow  Horn Button

      & Antique Fabric Covered Button

 

 

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1930-1940 Vintage French Old Tailor-made Wool Barathea Coat

[ALTERATION By Manure of Drawers]   SOLD