1920-1930 Vintage ALTERATION Old French Chore Work Worker Paysanne Travail Pied-de-poule Smock Jacket
90年近い時間と日差しを蓄えこんで、色褪せた農夫のトラバイユスモック。破れや擦り切れ、退色の色むらが激しかったオリジナルの状態を一旦解体し、ジャケットにまとめた1着です。
随所に残る日灼けの濃淡模様と、着込まれたダメージがこの1着の辿ってきた時間を色濃く映し出しています。
スモックの名残を残す広めのスタンドカラーとイカ胸のデザインがクラシックな表情です。
ボタンホールは解体時に一旦全て糸を解き、ラフな風合いのフレンチリネン糸でかがり直したものです。
インディゴリネンやゴマ塩の生地のパッチがアクセント。
経てきた時間を映す陰影と、ふくよかな皺を纏う1着。新たに作られた服には手に入れられない、VINTAGEの魅力と風合いが今と結びついた1着です。セピア色の写真の世界を懐かしむ服とは一線を画しています。
フロントよりも激しく傷み、擦り切れていたことが示す、よく働いた背中。広く大きなダメージ部分には、モザイク状に生地を継ぎ接ぎ合わせるフランス流のパッチを行って補修。その他には生地を充て、糸を刺してダーニング。
解体する時に穀物の殻が見返しの隅や裾の巻き縫いの内側に付いていた事から、まさに周辺部(=田舎)の農夫や下働きに就いていた人達が着ていた物なのだろう思います。
この服が働く人達のものであった事と、長い時間と愛着、愛用を示す各所の擦り切れ、破れ、穴あきは刺し子、ダーニング、パッチなど様々な方法で飾られた、このジャケットの履歴証明です。
昔のフランスのワークウェアは、「 ファッション 」 と対極の位置にあるはずの「労働着」が、様々なメゾンやデザイナーのお手本となり続ける、単なる労働着を超えた存在です。
昔のスモックの造りを残した脇のマチ。シームをトリミングした赤いリネン糸のハンドステッチが、控えめながらしっかりとしたアクセントであり、乾いた手仕事の良さを語りかけます。
2重にしたうえで、内側を手で掬い縫いして身頃に縫い付ける事で、丸みとふくよかな質感のあるフォルムにしたポケット。
押さえのためのステッチを控えめにする仕様で、手仕事の温っぽさを打ち消したミニマルな顔立ちが古いけれども新しい。
ライナーの手縫ならではの縫い皺が、ふくよかな表情を作っています。
防水、高発汗、強靭、難燃。素材はどんどん高機能になり、形も運動性や作業効率を追求したものへと進化を続けてきたけれど、ファッション的には退化しているに違いないワークウェアの世界。
昔のフランスのワークウェアは、「 ファッション 」 と対極の位置にあるはずの「労働着」が、様々なメゾンやデザイナーのお手本となり続ける、単なる労働着を超えた存在です。
サイズ 2
肩幅 =42cm
バスト=53cm(脇下)
袖丈 =59 cm
着丈 =67cm
フランス/日本製
表地 Travail pied-de-poule コットン100%
ライナー ラスティックコットン コットン100%
ボタン フレンチヴィンテージレジンボタン(デッドストック)
アンティークファブリックの包みボタン
STOREへのリンク
[ALTERATION By Manure of Drawers] SOLD