Belgian Linen Glen Check Gilet
シャツとパンツのプレーンなスタイルにニュアンスを加えたり、ジャケットの着こなしをランクアップさせたりと、あれば便利なジレ。
生地はフランスに次ぐリネン原料のフラックス(亜麻)の生産地として、長い歴史と高品質な評価を持ったベルギーのコルトレイク産のリネンをベラルーシで紡績、製織したものです。
スコットランドのGren-Urquhart (グレン・アークハート)渓谷で織られていた事が由来のグレンチェックのトラディショナルでカッチリしたイメージを皺と洗い晒しのリネンの風合いで着崩す楽しみ。
苔を想わせる深いモスグリーンの色合いが高める英国的なニュアンスが、コーディネイトにめりはりを加えてくれる1着です。
フランスではジレ(Gilet)、イギリスではウエストコート(Westcoat)。日本でポピュラーなアメリカ呼称のヴェスト(Vest)は、イギリスではタンクトップの意味だったり、フランスでは上着全般を意味したり。和製外国語に慣れ親しんだ日本人には難しいところ。
ジレは、見栄っ張りのフランス上流社会の住人が、開けた上着の中を飾るために装飾的な役割で着込んだもので、もともとこの上に上着を着ることを前提に作られたようです。そのため、見える部分の前身頃の素材には凝っていても、上着を着れば見えない前身頃以外の部分は、裏地やは端切れなんかの簡素な生地が使われて手抜きというのか、節約というのか。合理的と言おうと思えば言えるような割り切り方がさすがです。
ニットの物があったり、背中も前身頃と同じ生地で、そのまま外衣として着る前提で作られたヴェストとの定義の違いはそのあたりにあるようです。だから、背中がキュプラなどで前身頃と生地が切り替えられたタイプのもののルーツは、フランス生まれのジレなのだという説もあるようです。
フォーマルなシーンや着こなしを想定して作られてきたジレは、直線的で鋭角な剣先型の前裾のフォルムが、エレガントさやクラシックさを感じさせ、少し堅苦しいイメージに偏りがち。その前裾を丸みのあるゆるやかな形にすることで着こなしの幅を広げ、抜け感のある1着に。
背身頃の表はAncien Drap en Lin=アンティークのベッドリネン。なんとも贅沢な感じがしますが、気候が寒冷で綿栽培ができず、コットンはアラビアかインドからの輸入にたよるしかないフランス国内でも栽培出来る亜麻は、一番身近にある繊維。
手織り織機だった時代に織られた100年以上の時を経たリネンは使い込まれたオールドリネンのくったりとした風合いと、それぞれの家庭の奥さんが、工夫を凝らして入れたサテンステッチの花柄やイニシャル、糸を抜いてかがったり結んだりして作るdrawn workなどの刺繍がほどこされ、なんともいえない魅力あふれる表情が、着た人の背中に赴きを加えてくれます。(一枚ごとに異なります)
裏には未晒しのラスティックコットンを手でまつり付け、手縫ならではの縫い皺のふくよかな表情を作り、洗いによる縮絨が作るしわやたるみの味を加えました。
縮率差と素材感の異なる生地を組み合わせ、あえて弛ませ、皺、歪みを作り、すこし崩れたフォルムの面白さをあえて。
生地の縮みやたるみをわざと作り、たわみと縫い皺を活かすために手で縫い付けたポケット口とポケット。ボタンはランダムに選んだフランスのヴィンテージのガラスボタンです。ボタンホールも全て、フレンチリネンの手縫いです。
前身頃と背身頃をつなぐ脇も肩も脇裾のスリットにある、かんどめもすべて手縫い。だからこそ生まれるふくよかな皺、手じゃなければ出来ない事、手だからこそ出来るもののかたちです。
Belgian Linen Glen Check Gilet
サイズ 1(44-46 相当 )
肩幅 = 32cm
バスト= 47cm(脇下)
前着丈= 58cm
後着丈= 50cm
サイズ 2(46-48 相当 )
肩幅 = 33cm
バスト= 50cm(脇下)
前着丈= 60cm
後着丈= 53cm
日本製
Front Fabric = Belgian Glen Check Linen / Linen 100%
Back Fabric = Antique French Bed Linen / Linen 100%
Lining = Indian Rustic Cotton Broad Cloth / Cotton100%
Button = Vintage French Glass buttons (Random choice)
Antique Fabric Covered Buttons
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Belgian Linen Glen Check Gilet
[STANDARD By Manure Of Drawers] SOLD