End of 19th Century French Hemp and Linen Patch & Darned Tote Bag
農家のスモック、ベッドリネン、ラグ。1世紀以上も前に織られたフランスのリネン。フランスで、まだリネン作りの全ての工程が行われていた頃の生地です。
亜麻から生地を作り出すための、栽培、収穫、乾燥、浸水による発酵を利用した製繊 (温水によるWATER RETTINGか土の上での雨露で発酵させるDEW RETTING)、茎の余分な部分を砕いて取り除くスカッチング(Scutching)、繊維を整え選り分けるハックリング(hackling)、湿式(wet spinning)あるいは乾式(dry spinning)による精紡、織布、整理。
機械化率も低く、多くは人の手と目で行われた複雑な工程の数々と、今よりもずっと多くの時間をかけられた、今では再現不可能な趣溢れるテクスチャーが綺麗です。
機械も肥料も科学や技術も進化して、昔よりもずっと良い物が作れるはずの現代ですが、麻も綿もウールも昔に作られた物の良質さや、風合いの良さに追いつけない事が多いと言われます。機械や技術の進歩だけでは、その機械や技術がなかった頃の人が身につけた知識と経験には敵わないのが事実なのです。
使い込まれ、洗いこまれて、長い時間を陽に晒されたたからこそ生まれるくったりとした表情と色の重層的な変化の楽しさ。その風合いをそのままに、数種の生地を組み合わせ、穴や生地の擦り切れをdarninngで埋め、パッチで作り出したトートです。
持ち手もひたすらちくちくと。
内張りには適度な張り感と皺と素朴な風合いが楽しいインドのコットンをまつりつけ、使いやすいサイズに仕上げました。
内ポケットも古いリネンとラスティックコットンの2枚仕立てを手で縫い付けたもの。口布のトリミングも古いソルト&ペッパーのワークコートから切り出したものです。
内張りの取り付けも手のまつり縫い。縫い皺がこのかばんのやわらかでふくよかな表情をさらに高めます。
手で下げでも肩にかけてもちょうど良い長さの持ち手。
ただひたすらにちくちくと。ラフな表情と風合いのフレンチリネンのコードヤーンで描き出したモチーフは、温かさや素朴さを見せるためではなく、機械では作れない意図せぬ歪みや乱れの美しさを知るための手仕事のかたちです。
希少な素材で作ったということだけで終わらないもの。古いだけ、新しいだけでは出来ないことをやったもの。流行りじゃないから廃れないもの。古いけれども古びないもの。
サイズ
深さ =38cm
幅 =50cm
マチ =12 cm
持ち手=46cm
内ポケット1つ
Outer Material = Hand Woven French Hemp (End of 19th Century)
Lining = Indian Rustic Cotton Broad Cloth = Cotton100%
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End of 19th Century French Hemp and Linen Patch & Darned Tote Bag
[STANDARD By Manure of Drawers]
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